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告白

「愛美は、このクラスの生徒に殺されました」
増幅する悪意。
増幅する失意。
増幅する憎悪。
増幅する殺意。
増幅する恐怖。
人間の抱く負の感情は、まれにどうしようもなく魅力的に映ることがある。
そんな時はその人間の心の機微が、まるで万華鏡のようにキラキラと輝いて見えるものだ。
なぜならその悪意や憎悪こそが、その人間の生きるエネルギーの源となっているからに他ならない。
そして、それを徹底的に追求した結果、最高のエンターテインメントが生まれたのは、むしろ必然だったと言える。
この映画が幸運だったのは、まず、2つの才能の出逢いにある。
原作の湊かなえ氏と、監督の中島哲也氏だ。
原作も素晴らしいが、そこにあるのはサスペンスの良作でしかなかった。
これを中島監督が映像化したことにより、作品はエンターテインメントとなったのだ。
そして、女優として成熟した松たか子が最高のタイミングで演じられたこともまた、奇跡と言っていい。
表情とセリフと感情を別々に演じることのできる女優は、現在ではそんなに多くないだろう。
彼女の演技のひとつひとつに魅せられた。特に冒頭の独白のシーンは圧巻だ。
観ていて鼓動が苦しくなった作品は「ゆれる」以来。
この作品は間違いなく、今年一となる。
- [2010/06/12 23:58]
- 映《cinema_rankin'》 |
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